コケが観光の目玉に!?観光促進と調査にかけるお金は約300万円!

奥入瀬渓流のコケ美しい清流で有名な奥入瀬渓流ですが、観光客が年々減少しているという実情があります。
そこで、新しい観光資源としてフューチャーされたのは、コケでした。

青森県は、コケの調査や、地元の人が行うガイドの研修などを行い、コケを観光に生かしていく考えです。奥入瀬渓流のコケは、研究者から見ても素晴らしい環境とのことです。
首都圏では観賞用のコケが人気を集めつつあるということから、観光の主力になることが期待されています。

青森県で自然体験ツアーを行うノースビレッジのガイド、河合さんは、「渓流では、花や獲りといった華やかな存在が目を引きがちだが、コケ植物が、奥入瀬渓流の魅力」と語っています。
これまで、奥入瀬渓流は、その美しい景観や、渓流とともに点在する滝がPRされてきましたが、具体的な植物がフォーカスされることはありませんでした。

奥入瀬渓流は、国立公園の特別保護区に指定されています。自然保護のための厳しいが規制によって、美しい清流や森が守られ、コケに適した環境が作られています。
ノースビレッジは、青森県の委託を受けて、コケの基礎調査を始めました。事業費は、約297万円。東日本大震災の影響で観光客の落ち込みが増す東北を、盛り返すためです。
コケを研究している人や愛好者を講師として全国から集めて、6~11月の間に、地元ガイドに対して10回の研修会を開く予定です。メンバーとして呼ばれる講師には、日本蘚苔類学会長や、コケに関する本の著者などを名前を連ねています。研修では、講師とともに渓流を歩いて、コケについての基礎知識を深めます。

将来的には、奥入瀬渓流で日本蘚苔類学会の開催や、コケのガイドマップを作るといった、地元をコケの中心地とする計画が考えられています。
ノースビレッジによれば、最近はコケに関する本が出版されたり、観葉植物のようにコケを飼育する人が増えているとのことです。こうした動きの表れか、日本蘚苔類学会は、近年毎年30~50人の学会員が増えています。

環境省や青森県によると、奥入瀬渓流はコケが豊に生息する土地でありながらも、学術的な細かい調査は行われてこなかったとのことです。奥入瀬渓流のような場所は珍しく、新たな種が見つかる可能性もあるそうです。

観光資源として、新しいものを作り出すのではなく、すでにあるものに焦点を当て直すというのは、おもしろい試みですね。
絨毯のように木々や岩を覆う奥入瀬渓流のコケ。
地元のガイドの話を聞きながら眺めれば、また違った視点でコケと接することができるかも知れません。

 

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