画期的過ぎて10年間誰にも信じてもらえなかった、「塗る断熱材」ガイナ!

「塗る断熱材」をご存知ですか?
名前は、ガイナ。従業員25名の会社が作り出した製品で、断熱材の革命として今、非常に注目されています。
しかし、ガイナが社会に認められるまでには、14年もの歳月がありました。その軌跡を追ってみました。

ガイナを作っているのは、日進産業という会社です。
社長の石子達次郎さんは、「ものづくりで社会を良くしたい」という思いから、大学4年時に会社を起こしました。
もちろん初めから仕事があるわけもなく、かけずり回って仕事を探し、請け負ってきました。

ある日、取引先の社長に、「工場内が熱いのだが、何か温度を抑える方法を知らないか」という相談を受けました。断熱材を入れようとしても、工場内の壁と機材の隙間は5mm。とても分厚い断熱材は入れられません。

石川社長が対応に悩んでいると、ふと机の上のチラシに目がいきました。
日に当たっているチラシは、黒いものは熱いのに、白いものは熱くありませんでした。これをヒントに、工場の壁を白く塗りました。そうすることで、工場内の温度を3度下げることに成功しました。

石川社長は、ここで「どうして白いと熱が下がるのか」という疑問を持ちました。
調べてみると、熱を下げていたのは白い「色」ではなく、光を反射する「物質」であることを突き止めました。

石川社長は、最も光を効果的に跳ね返す物質を探します。
そして、「セラミック」がそれに適していることを発見します。

セラミックとは、陶器など、高温で焼き固められたものを言います。焼肉屋などで、網の下にある炭。あれらは、実はセラミックでできた炭であることが多く、熱を効果的に跳ね返し、肉を焼いています。
この、セラミックの「放熱」という特徴が、断熱材として威力を発揮することになります。

しかし、塗れる薄い断熱材を目指すためには、かたいセラミックをなめらかにしなければなりません。
この塗れる断熱材を開発するために、4年の歳月を要しました。
出来上がった断熱材は、ペンキと変わらない仕上がり。ローラーで塗るだけでなく、スプレーで吹き付けることもできました。

自信を持って製品を売り込みにいきましたが、なんと、全く売れません。

「塗るだけで断熱できるわけがないだろう。手品だ。実験機にもしかけがあるんだろう」

そんなことを、売り込み先で何度も言われることになりました。
とある高名な建築家に説明をしに行った時には、「断熱材は分厚いから効果があるんだ!」と灰皿を投げられもしたそうです。

この調子で、開発に成功した塗る断熱材、ガイナは、なんと10年の間1缶も売れませんでした。

→その後、実力を認められたガイナは、節電対策として政府にも注目されるようになります。

 

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