廃炉にかかる時間は40年?福島第一原発、廃炉に向けた課題は山積み。

廃炉2012年年7月18日、東京電力は福島第一原発4号機の、使用前核燃料を取り出す試験を行いました。
福島第一原発を廃炉にするための、第一の一歩です。

4号機は、水素爆発で破壊されました。
中の燃料プールには1535体の燃料があります。これらが、余震で壊れるのではないかという心配もされています。

来年、2013年の12月から、燃料を取り出す作業が本格化されます。今回、試験的にその作業が行われました。
プールから引き上げられたのは、使用前核燃料204体のうちの1つ。燃料棒は黒く細長い形状で、長さは4mになります。
原子力建屋の5階からクレーンで引き上げ、専用の輸送容器に入れます。それを、地上から別のクレーンが降ろします。
降ろされた燃料棒は、敷地内にある保管場所に安置されます。
作業は、カメラや測定機器を用いて、放射線量を計りながら行われました。
通常、こうした作業は管理された室内で行われます。しかし、原子力建屋が水素爆発で著しく損傷しているため、屋外での作業にならざるをえませんでした。燃料を露出させて回収するのは、極めて異例なことです。

今回の作業は、問題なく終了しました。
しかし、今後の廃炉作業はより困難になっていくと考えられています。
今回引き上げられたのは使用「前」核燃料でしたが、廃炉のためには使用「済」核燃料も取り出さなければいけません。

使用済核燃料は発熱し、強い放射線も出しています。近付けば、全ての人が死亡するレベルのものです。

そのため、まずこれに耐えうる専用の容器を作る必要があります。
また、使用済核燃料をプールから出し空気中に出すこともできないため、水につけたまま、格納する必要があります。冷却ができ、かつ遮蔽性能を持つ容器を開発しなければなりません。

東京電力によると、メルトダウンを起こした1〜3号機については、壊れた原子炉の格納容器を修理し、中を水で満たしてから溶け落ちた燃料を回収する予定とのことです。
しかし、その方法が果たして実行できるかは、未定です。

今回取り出された核燃料は、損傷や腐食がないか、チェックされることになっています。

福島第一原発を完全に廃炉にするには、40年かかると言われています。
ただ、技術的な困難さもあり、思うように計画が進んでいないのが現状です。

回収した核燃料の処理や、廃炉に向けての具体的な工程について、東京電力は核物質防護を理由に、明らかにしていません。

不安が残る廃炉作業。
しかも、原発は今さらなる問題を抱えています。

 

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